トルコシリア大地震支援販売と支援状況のご報告


2023年2月6日トルコシリアで大地震が発生し弊社では被災者支援石鹸販売と募金の呼びかけを行なってきました。支援金は100万円以上に達しました。心よりお礼申し上げます。

弊社が2月17日より開始しておりました、トルコ・シリア大地震の被災者支援販売につきまして、5月31日をもって締め切りをいたしました。とはいえ、弊社の特設地震用の口座に関しましては閉鎖せずそのまま支援金の募集をいたします。ある程度まとまったところで、送金いたします。

トルコシリア大地震

本年2月6日明け方4時にトルコの南部ガジアンテップ近郊でM7.8クラスの地震が発生しその後も大きな余震が続きました。(軽微なものも含めると1万回以上)その結果、トルコとシリアで約5万7千人以上の方が犠牲になりました。負傷者は9万1千人で被災者は推定2600万人にのぼります。

そのうちシリアは5,841人が死亡し、負傷者は1万人を超え、影響を受ける方は1,000万人を超えます(WHO発表)。これはシリアの人口の約半数にあたります。

この度の地震の被災地域は戦闘や避難の続くシリアの混乱地域を直撃しています。
世界各国やNGOなどから支援が寄せられましたが、内戦が続くシリアに関しては支援が行きづらいという状況が指摘されています。

地震とアデルファンサ社

弊社の石鹸の製造元であるアデルファンサ社はアレッポで操業を続けています。内戦のために一時ラタキアに避難しながら操業しておりましたが、2021年に爆撃でボロボロに破壊されたアレッポの工場の修復が完了し、アレッポ工場で製造が再開されました。
そんな中で、大地震が発生しました。

再建再操業を直撃した地震

そもそもアデル・ファンサ社は内戦により大破した工場の修復を丁寧に行っており、地震の被害は壁に走ったヒビぐらいでした。スタッフもその家族にも幸い怪我などはありませんでした。ただ、作業員の中には家が破損もしくは倒壊してしまい、住むところを失ってしまった方もおり、社主のタラール・ファンサ氏が宿泊施設を用意しています。

アレッポの被災状況

明け方前4時17分、就寝の人々を襲った地震

アレッポは150万人近くの人口があり、そのうち16万人は戦争による国内難民でした。午前4時というまだ眠りについているときに起こった地震、崩れた建物から人を救出しようとしてもその術はなく、ニュースは駆け巡りましたが支援はなかなかこなかったと言います。
アレッポ市では約500名の方が亡くなり1万の家族が避難生活を余儀なくされました。
何千の建物が破損もしくは倒壊しました。
アレッポに設置された避難所は大小含めて100以上ありましたが、まだ寒い冬の寒空の下、路上生活を余儀なくされた方も多くいらっしゃったようです。
シェルターとしてモスクや学校なども利用されていました。
上下水道や電気などのインフラ設備は戦争のためにその70%が破壊されました。さらに残ったインフラの70%近くがダメージを受けたため、清潔な水の供給や下水設備の破壊により衛生環境も悪くなりました。

弊社の支援方針

弊社はアレッポの被災者へ特化して支援を行うことといたしました。シリアOV会様現地ボランティアの方と綿密に連絡を取り合い、お金を送金しており、これは現在も続いています。

シリアOV会

シリアOV会様と行った一回目の送金では避難を続ける95世帯の家族に食料をお渡しすることができました。現地で食料を大量購入することで少しでも安くし、簡易包装にすることで、より多くの世帯への供給を可能にしていただきました。

各世帯に送られた食料の内容

1. 揚げ油 1L。

2. オリーブオイル 1L

3. マーガリン 1kg。

4. トマトペースト 1kg 5.デーツ 500グラム

6.缶詰肉380グラム。 7.ハルバ400グラム。

8.タイム500グラム。

9.お茶500グラム。

10.レンズ豆1kg。

11. 黄レンズ豆 1 kg。 12.米1kg。

13.ブルグル1kg。

14.小麦粉1kg。

サダーカイニシアチブ

この間、シリア和平ネットワークが主宰するサダーカ・イニシアチブへも寄付をいたしました。サダーカイニシアチブは戦争で政治的に分断されているシリアへの全方位的な支援を行うという目的で設立されました。シリア・レバノン福音教会がアレッポ方面への支援をするということで、弊社からも寄付をさせていただきました。こちらは5/24ころご連絡をいただき、震災で被災し、家の修復が必要な世帯15世帯に現金を配っていただいております。

現在の現地の状況

地震から43カ月をすぎ、当初100以上あった避難所は32箇所に集約されていきました。
戦争により多くの人が支援を受けなければならい状況にあり、すでに赤新月社、WHO、WFP、UNICEF、UNDP、UNHCR、UNFPA などのNGOや、OXFAM、NRC、DRCなどのINGOなど多くのNPOが活動していました。その中で地元の慈善団体などがアレッポ産業会議所などに参加をしており、その協力を元に最初の食料配布を避難所に逃れている被災者に届けることができました。

そもそも戦争中であるということ

そもそも戦争により多くのインフラが失われ電気も農業も大きく損なわれ、自活の道は厳しい状況です。さらに政治的な分断がさらにそれを難しくしています。

弊社として三回目段の送金を同様の方法で行っております。こちらはまた追ってご報告させていただきます。現地に送金する方法はウェスタンユニオンです。アメリカは長らくシリアへの送金を禁止していましたが、地震救済に限っては8月まで送金が可能になりました。それにしても送るたびにシリアポンドのレートがどんどん悪くなっていきます。時間的に後から送る方が現地が受け取るシリアポンドは多くなるということですが、それは現地が毎日のように物価が上がり激しいインフレーションに苦しんでいることを表します。

トルコシリア大地震から4カ月、弊社の石鹸をお買い上げいただいた皆様、そして支援金をお送りいただいた皆様へ心からお礼申し上げます。
そして、現地で現在も奔走されているボランティア様、それをサポートされているシリアOV会様、サダーカイニシアチブの皆様、本当にありがとうございます。
(シリアOV会はアレッポへの支援に特化されているわけではなく、日本で勉強を続けるシリア人留学生とその家族へのサポート。さらに地震についてはトルコ・シリアへの全方位的な支援をされています)

またPiece of Syria、JIM-NET、パルシックなどたくさんのNPOがシリア騒乱による被災者支援活動をつづけ、それまでの強いパイプを活かしながら地震の被災者支援活動も続けられております。

弊社の石鹸支援販売は一旦終了いたしますが、弊社支援用口座は継続設置しております。

​​トルコシリア大地震支援用口座


住信SBIネット銀行 (金融機関コード0038)
法人第一支店(支店コード106)普通1293046
口座名義:株式会社 アレッポの石鹸

すべてに感謝です。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。